Sweet Hell
19時過ぎ、仕事が終わり携帯を見ると彼から返事が来てることに気付いた。

”もちろん愛してるよ。
最近君とメッセージのやり取りをしてから早起きになった。
本当は朝が弱いんだけどね笑”

彼からのメッセージに思わずにやけた。
今朝彼に”本当に私のこと愛してる?”と送ったメッセージへの返信だった。

朝が弱い彼が早起きになった。
少しでも私の影響を受けていることが嬉しかった。

「彼もそうなんだねぇ」

そう思うと思わず嬉しくて胸が熱くなった、ときめいた。

もちろん彼には本気にならない。
この歳で17歳のしかもアメリカ人の彼に本気になるわけがない。
ただ、遊びなら良いかなと思ってる。
ずっと彼氏がいなくて退屈していたから
こんな格好良い人に好かれるなら遊びでも良い。
彼ともっと仲良くなりたいと思った。

「それにこんなイケメン、日本にはそうそういないからね」

優越感だった。
まだ彼とも会ってないのに誰よりも素敵な彼氏をゲット出来たような
優越感を感じていた。

そう思っていると彼からまたメッセージが届いた。

”今度、家族で日本に旅行に行くことになったよ!
愛しのメープルに逢いたいよ!”

その一言で私のテンションが一気に上昇した。

「マジで!?日本に来るの!?本当に!?」

会いたい、会いたい。
まさか、こんな日が来るなんて。

私は彼が日本に来ることが嬉しくて思わず目を瞑り
携帯を持ったままギュッと抱きしめると
「あぁ、本当に嬉しい」と高鳴る胸の鼓動を感じながらそう呟いた。

私はハッとすると”いつ来るの?”とメッセージを送ると
彼から”2週間後”と来た。

長いようで短い2週間、私は仕事中もプライベートもジャスティンのことで
頭がいっぱいになるだろうと予感した。
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