Sweet Hell
「はぁ、疲れた」

私は家に着くと、腰をおろしパソコンの電源を入れた。
久々に彼のポートフォリオが見たくてbeautiful-love.comの
サイトを開いた。

「更新されてるかな~」
浅草で彼に会って以来、まだ日も経ってないのに
ジャスティンの顔が見たくて、居ても立ってもいられなくて
彼には内緒で彼の写真を久々に見ようと思った。

だけど開いた瞬間に唖然とした。
「何よ、これ~」
妹と仲良さげに写っている写真が添付されていた。

「はいはい。本当に仲が宜しいこと」

私はそのままカーペットの上に寝転がると
彼の家族と寿司を食べた時のことを思い出した。

ジャスティンとキャサリンがまるで
恋人のように仲良さそうに食べているのを見て
不覚にも嫉妬した。
だって、いちゃいちゃしてるように見えたんだもん。
いちゃいちゃではないのかもしれないけど。

ジャスティンは慣れたように彼女の肩に手を置き、
無邪気な笑顔で彼女に微笑みかける。

「あーやだやだ。なんかムカついてきた。」

私は携帯を取り出すと彼からメッセージが届いてないか確認した。
まだ彼からの返信はなかった。

「まぁ、今向こうは朝の6時だから仕方ないか。
それにしたって私とやり取りしてから早起きになったって言ってたのに・・・」

あぁ、やめやめ。
私は、携帯をベッドの上に放り投げると
バスルームに向かった。
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