不純な先生だけど好きなんです
そして、モールを出て駅に向かう途中のことだった⋯⋯。
「なぁ、そこの派手なねぇちゃん、
可愛いね、彼氏とかいんの?」
⋯⋯⋯
「なぁ、おい、無視すんなよ」
ほかの人に言ってるのかと思ったけど、腕を引っ張られて気づいた。
いかにもヤンキーでガラのわるそうな人が目の前にいる⋯。
私に言ってたの!?
「な、なんですか⋯!?」
「なんですかじゃねーよ。
なに無視してんだコラァ」
しかもさっきのせいで少し機嫌が悪くなってるみたい⋯⋯。
「す、すみません⋯
その⋯⋯私のことだと気づかなくって」
「はぁ?
寝ぼけてんのか!?
んな格好してんのてめぇぐれぇだろうが
あぁ?」
ひぃっ⋯⋯
そう言えば自分が派手なの忘れてた⋯
こ、怖い⋯⋯
本気で殺されそうな勢いだ⋯⋯
「あの⋯⋯手⋯⋯放してください⋯⋯」
このままじゃ逃げたくても逃げれられない⋯⋯。
「ざけんな!
1発殴るまで気がすまねーよ。
ついてきやがれ」
そう言われかなりの力で腕が引っ張られた
い⋯⋯痛い⋯⋯!!
「や、やめて下さい!!」
「騒ぐな、ぶっ殺されてぇーのか!?」
「っ⋯⋯⋯」
でかい声で怒鳴られたので、怖くなって抵抗できずに
力のままに引きずられていく⋯⋯
また⋯⋯前の時みたいになってしまうのだろうか⋯⋯。
あの時は先生がいたから助かったけど、今はいない⋯⋯
けど、
先生────────
助けて────────────