不純な先生だけど好きなんです
「莉心!聞いた!?中間だってさ!」


「聞いてた聞いてた」

聞きたくなかったけど…


休み時間になって、咲が私の机にもたれかかってきた。


「やだぁー

うち、中間とか50年ぐらい先なんかと思ってた」


いや、それはあまりにも行き過ぎだよ。

もう勉強とか通り越して一切頭に残ってないと思うな。


気持ちは分かるけど⋯。



そんな私たちの願いなんか吹っ飛ばしてあっという間に中間試験が来てしまった⋯


もちろん、結果はよかった






はずがなくてですね⋯





しかも最悪なことに────



「どうしてこんな点数が取れるんですか⋯。

そんなに難しくはないはずなのに赤点ってどういうこと…。」



私はいま職員室で鷹原先生の机の前にいる。


先生はバツばっかの答案を持ちながら呆れていた。



それ、本当に私のなのかな⋯



と疑いたくなるぐらいひどい点数が目に映っていた



「え、本当ですか⋯。」



点数の隣に書いてあるのは、まぎれもなく私の名前だった。


「まさかほんとに出てくるとは思わなかったよ。

勉強したんですか?」


「私、数字嫌いなんですよ」


「いや、答えになってないです。

それより覚えてる?俺がテスト前に話したこと。」


「⋯⋯?」

なんか言ってたっけ⋯?

私が呆けた顔をしていると



覚えてないだろうと見かねた先生はため息混じりに言った。


「放課後の課題の事ですよ。

数学は赤点とったらあるからって言ったでしょ?」


⋯⋯ん、?

んんんん!?



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