不純な先生だけど好きなんです
少しずつ咲の声が大きくなってきて、ちょっと焦る⋯⋯。
────チラッ
とりあえず周り見渡しても同じ学校の生徒は見当たらないから大丈夫そうだけど⋯⋯
「結果は!?」
「もちろん、振られたよ
"無理ですね"
って言われた。」
「何あいつっ!
女子高生振るとか何様なの!?
自分がカッコイイとでも思っちゃってるのかね」
そうやって立ち上がりながら机でも裏返しそうな勢いで言うからビックリしてしまった。
「お、落ち着いて⋯⋯!
振られることは分かってたし⋯⋯
それに────
もしこれからどんなに私のことを気になってくれたとしても
立場上、あぁやって言うことしか出来ないのは当たり前かなって納得できるから
先生が悪いわけじゃないよ」
「諦めちゃだめだよ!
せっかく好きになったのに。」
「諦めたわけじゃないよ!
今も好きだもの。
ただ先に進むことが無理なのはしょうがないかなって──────」
「なんで?
無理じゃないよ?
先生が絶対付き合いたいって思うようになるぐらい
莉心の事を好きになってもらえばいいことじゃん
禁断上等!!
絶対できないなんてことはないんだから⋯⋯!」
た⋯⋯確かに⋯⋯。
しかたないのかなって諦めてたけど、
咲に言われて、やっぱり先生に好きになってもらいたいって思ってしまった。
付き合えなくてもいいからせめて、私のことを見てほしい。
ほかの人より、先生の心を動かして、
ただの生徒から少しでも進歩したい。