大きな青空の下で君を見つけた
ーside理人ー


目を覚ました少女は、とても悲しい瞳をしていた。



知られたくないことを必死に隠しているように思えた。



16歳の少女。


君に、一体何があったのか。


それ以上に、俺は君に何をしてあげられるのだろうか。


この二つが、俺の頭の中をループする。



一目見た瞬間から、俺はそのことで頭がいっぱいになった。



彼女は、俺の連絡先を仕方なしに登録をしてくれた。



きっと、この場から今すぐにでも離れたかったのだろう。



体調面をはじめ、心が崩れて行ってしまうんじゃないかという心配があって、何かあった時にすぐそばに向かうことができるために連絡先を渡していた。


いつか、沙彩ちゃんに大きな試練が待ち構えているなら、沙彩ちゃんがそれに負けない用に支えたい。




肩の力を抜いて、誰かに寄りかかって生きていいんだと。



言葉にはできないけど、君と過ごしていくうちに、沙彩ちゃんにそれが伝わればいいと思うから。




時間がかかってもいいから伝わってほしい。
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