大きな青空の下で君を見つけた
「担任の先生には、まだ話してません。でも、私の通ってる病院で、今の症状はちゃんと話しました。詳しい検査をしてから、気管支喘息を発症していると言われました。アレルギー性じゃなくて先生も原因不明と。」




「そっか…。沙彩ちゃんが通ってる主治医の先生を教えてもらえないか?」




「それ以上、言わなくてもいいんじゃないんですか?」



そう言い放ち、彼女は教室を後にした。



それから、急いで沙彩ちゃんを追いかけ、昇降口まで見送った。



その後、俺は沙彩ちゃんのことが心配で仕方なかった。



ちゃんと、無事に家に帰れたのだろうか。



そのことだけが、心配だった。




きっと、定期を持っていたから電車通学。



電車は、いつでも座れるとは限らない。



だから、負担も大きいし心臓病と喘息を抱える彼女には辛いんじゃないのか。




きっと、苦しくても辛くても何があったとしても、俺に連絡してくることはないんだろうな。



なるべく、誰かしらには頼ってほしい。




手遅れになってほしくない。




頼れる大人が、彼女のそばにいればいいんだけど。




いつか、俺がそんな存在になりたい。
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