小悪魔執事と恋ゲーム




練習よりもお庭でお花つみの方が合っていたのよね、わたしには。



だから長く続けられる二人が憧れちゃう。



なんて尊敬の眼差しを向けていたら、パチッと目が合う。



そして、すれ違いざまにまじまじと顔を見られる。



えっ。ええっ。



……わたしの顔に何か?



二人ともかなり愕然していたように見えた。



あっ。もしかして朝食の苺ジャム?!



パンに塗って食べたから、うっかり口元についちゃったのかも。



まぁ大変──!



それならハンカチで拭き取らなきゃっ。



もうっ。八乙女も教えてくれたらいいのに!



こういうことには本当気が利かない。



八乙女のせいで恥をかいちゃったじゃない……っ。




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