小悪魔執事と恋ゲーム




空が茜色に染められる知らない街に独りぼっちのわたし。



春とはいえ夜風がまだ肌寒く感じるばかりに、なんだかすごく深まっていく孤独な気持ち。



迷っているから、いっそう心細く感じるのかもしれないけど……。



一番は八乙女が傍に居てくれないからなのかな。



やっと笑顔に戻ったかと思えば、今度はまた素っ気なく帰っていったりして……。



何を考えているのか、いつも分からない。



そんな八乙女に振り回されてばかりいる。



迷子になってるわたしのことなんて、八乙女はどうでもいいんだ。きっと。



今頃、わたし以外の誰かと一緒に居たりして……。



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