小悪魔執事と恋ゲーム
「ぎゃーぎゃーうっせぇな……
その口塞いじゃおうか?」
低い声がした後。
どんどん迫り寄ってくる顔。
や、やだ……っ!
でも怖くて声が出ない。
そして、とうとう鼻の先に触れてしまいそうな距離まで近づいた時。
もう無理だと思い、わたしは目をキュッと強く瞑った。
覚悟を決めて。
──ガシッ
「ふざけんな。 嫌がってんだろ」
「あ"? なんだお前ナメてんのかオラァ!」
その声は。
や、八乙女……?