一枚から始まったラブレター
それに一緒に星を見たいなら、場所とか記してくれてもいいのに。

それとも私が一人で見るとか。
あり得ない。

咲人とは一緒に星を見た記憶なんてないし、しいていえば科学館にあるプラネタリウムは見たいね

と、話した記憶はあるけど。


でも一人で行くのは何だかやるせない。
だからといってお母さん誘っても行かなそうだし。

聞いてみる価値はありそうだけど。


「ねぇ、お母さん
一緒にプラネタリウム見に行かない?
一人で行くと迷子になりそうだし、ダメ?」


「もう、本当にまだまだこどもね
一人でバスや電車にも乗れないなんて。」


お母さんの言っていることは正論だ。
高校に入学した頃なんていつも迷子になっていた。
それが校舎の中であっても。

だから見慣れない土地に一人で行くのは、すごく心細いの。

知らない人に声を掛けられたこともあって、尚更。


「そんなこと言わないでよ」


「真に受けるのもどうかしら。」


「ぶーっ」


「何よ、そのたこさんみたいな口をして」


ふてくされた私はたこさんみたいに、口を前に突きだした。

これは小さい頃からのクセでもある。
お母さんは私の側で、一人声にだし笑っている。
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