一枚から始まったラブレター
「けいー?何か手紙が届いているわよ」

今日は平凡な土曜日。
11月に入ってから急激に寒くなり、東北の方ではもう雪が降っているみたい。
毎日のようにニュースで目にする。


土曜日のお昼だというのに勉強もしないで、スマホを弄りながらソファーでゴロゴロしていると、

お母さんが数枚手に取った手紙の中から、おもむろに一枚を私に差し出した。


お母さんから受け取った手紙を見るなり、唖然した。

何これ?
第一声に出た私の言葉はそれだった。

お母さんからは「もしかしてラブレター?」と急かされるし。


そんなはずないのに。
だってラブレターなんて、生まれてからずっともらったことないんだから。


私の名前は谷本けい。高校二年生。快速なら3駅の場所にある、少し離れた学校に通っている。
特技は料理を作ることで、趣味は読書。
特にミステリー系の話が好き。


ミディアムヘアに、毎日前髪だけヘアアイロンをかけている。
最近では甘酒豆乳が私の流行りであって、何だか髪に艶が出てきた感じ。

周りからはよくおっとりだね って言われがちで、これも皆、お母さんである谷本美冬(タニモト ミフユ)似。


色白の肌で、ぱっちり大きく見開いた目もお母さん譲りかな。
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