君ヲ想ウ~セピア色の恋~
「何があったんだよ」



あれから、織夜を呼んであの裏庭にいるだけれど。



「なんで、誰もなんも言わないんだよ。

はああ。結衣、何があったんだよ」



結衣はチラリ、と宗を見て花を見る。


「あのね‥‥‥」


結衣の話では最初からいたわけじゃないし、わからないけど


花が怯えた様子だったこと、その場には花と宗しかいなかったこと。



「だけど、私は、宗が花を傷つけたなんて


思いたくない」



「私‥‥‥傷つけられてない」



突然、立つ花に驚きを隠せない。



「花?」



「傷つけたのは、私の方。


宗くんは、悪くない。



‥‥ごめんね」



どうして‥‥‥‥



俺を庇う?


嫉妬して、君を怖がらせたのは俺なのに。



『‥‥‥ッッ‥なんで、庇うんだよ。


俺が‥‥「私、宗くん好きだよ。


告白されて、ドキドキしたの宗くんが初めて。


色々なこと経験したのも、宗くんが初めて。


傷つけられたのが私なら、それが宗くんとの初めてなら私"幸せ"だよ」



君はなんで、そんなに優しいんだ。


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