君ヲ想ウ~セピア色の恋~
宗司はんへ



私のこと、汚くない、って言ってくれて嬉しかった。



だけど………………


私は、強くない。



初めては大好きな宗司はんが良かった。



怖くて痛くて そんな初めてはいやぢゃ。



わすれたい。



生まれ変わってまた、宗司はんに恋をする。



私は、きっとわすれてしまう。


だから、私を見つけてね。




愛してます、宗司はん。




               花




それが……………




花の初めての心の叫びだった。




おいは、失った大切な人を忘れまいと、ずっとこれからも一緒だ、と眠る花の横に寝転び手を繋ぐ。



冷たい体温のない花…………


涙が流れた。



「おいが、花を見つける。


愛してるよ、花。今そっち行くからな」


おいを、止める家来の刀でこの身を貫く。



死んだ亡骸は、優しげに微笑んでいた。



固く握られた手と手。






”ずっと一緒ぢゃよ。



これからも




ずっと一緒ぢゃよ。”



これが……………ー



私の見た哀しい最期の夢だった。
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