君ヲ想ウ~セピア色の恋~
「なんの用?話ならここでしなよ。」



「いや~なんつーか。君の前ではちょっと…」



躊躇いがあるのは、彼の方で少なくとも宗にはなにもない。



「宗くん、どうかした?えっと、あなたは?」



「隣のクラスの今井匠です。あの、俺、花ちゃんのことが好きです。付き合ってください!!」



差し出す手を、花ちゃんは見ておどおどし始めた。


「無理だから。


花は、俺のだから」



「「「キャーー‼」」」



いつの間にか、見守る観客の前での大胆な告白に。


宗の俺様発言に、色めきたったのは言うまでもない。


やれやれ、と思ったのは言うまでもない。
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