君ヲ想ウ~セピア色の恋~
その彼の後ろ姿を、宗はなんの感情を持たないそんな顔でみていた。



私はそんな、宗を食い入る様にみていた。


見る横顔に、見とれてしまっていた。


「は……………な。花?」



ハッ、と気づいた時首をかしげた宗の顔が目の前に来ていて、思わず赤面してしまう。



『えっ…………?何?


どうかした?』


動揺を悟られまいと、苦笑い。


「フッ。


可愛いな花」


ニタリ、と笑った宗の表情にどくん、と波打つ。



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