君ヲ想ウ~セピア色の恋~
「おい、いい加減にしなさいよ?


いつまでも、暗い。


言いたいことあるなら、いいなよ!」


結衣が、人差し指を向けてビシッ、と正す。


「…………あいつ、むかつく」



えっ何?それだけ?


「宗くんも血の通った人間だったんだね」


結衣の一言に苦笑い。



「いいから、今日は楽しく過ごすんだから仲良くしてよね‼」



はい、と花の手と宗の手を繋ぎ始めた結衣がニカっと笑った。


「うちらも‼」と織夜と手を繋ぐ結衣は、楽しそうだった。


結衣がいるから、明るくなれる。


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