ある日、君から貰った愛。
プロローグ
とある町の、とある高校。

その北門に咲いた八重桜。

すでに卒業した高校に足を運び、

八分ほどに咲き誇った桜を見上げる

1人の人物の影。

「懐かしいな…あの時は、もう散り際だったから」

独り言のようにつぶやいて、

しばらく桜を見つめていた。

思い出すのは、アイツと初めて会った日。

決して良い出会いとは言えないけど

鮮明に思い出せる、悪くない思い出。

振り返る時間も惜しまず、

その場にしばらく佇んでいた。
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