先生〜ずっと貴方だけ〜

秋と赤色




葉も赤や黄色に染め変わっていて


秋だなぁっと思いながらグラウンドを見つめる




10月になった。





少し寒い季節



相変わらず、先生にはいじられキャラとして今でも私をイジってくる



最近はいじられても完全無視をする私。


そんな私に時々悲しい目で見てくる先生だけど
それも無視。



先生に会うたびに、いじられるたびに
最近嬉しい気持ちになってたんだよね


自分でもどうしてかわからないんだけど
変な感じ…


いつも通りって思うと先生を無視してしまって…





「下村さん、この問いは?」




「え?」



「下村さん?」





ゲッ……聞いてなかった…

しかも数学。尻でか教師…





「えーっと、18?」



ニコッと笑いながら答えた私に対して




「九九じゃないんだから」




呆れた顔でため息をつく





あなた高校生でしょ!




なんて私に説教する尻でか教師



だからなんだよって聞き流してるんだけどね





「下村さん。じゃあこの問題を…」


「いててて、お腹痛い!先生保健室行ってくる」








尻でか教師の返事も聞かずに教室を出た




お腹いたいなんて嘘



とりあえず教室にいたくなかっただけ。



ゆっくりゆっくり歩く



階段を降りて隣の校舎にある保健室に向かう





ガラッ…





左端のベッドに横になって自然とため息がでる…




「はぁ」



目を瞑ってほんの数秒後…





「何やってんねんお前」



隣のベッドから聞いたことある声




「西山?」




少し声をあげて名前を呼ぶ




シャッ



隣からカーテンを開けて私の所に来る




「なんや、体調悪いんか」




「そう、お腹痛」




「生理か」



「違うよ」




近くにあった椅子に座る先生



「熱はないみたいやなぁ」




私のおでこに手を置いてボソッと呟く



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