先生〜ずっと貴方だけ〜
どうしたんだろう私。
目を瞑ったら西山の顔が出てくる
無邪気に笑う顔…
怒る顔も、泣きそうな顔も、後ろ姿のたくましさも。
手のぬくもりも。
気づいてた。ずっと前から
でも違うって言い聞かせて、自分の気持ちに嘘ついて。
「……にし…や…まっ…」
また涙がこぼれる
溢れ出す涙を自分でも止められない
止まってよ、止まって…
「スキ……」
先生と生徒の壁。
12年の長い道。
頬に流れる大きな粒の涙が
片想いを意味する始まりの涙だった。