先生〜ずっと貴方だけ〜
声
私が病気と分かってから、もぅ2ヶ月。
また、秋がやってきた
去年とは違う、匂いも景色も。
あれから、先生は毎日お見舞いに来てくれる
私は、学校に行けていないけど先生が来てくれると勉強を教えてくれるんだ。
少しだけ空いている窓からくる風が
私の頬を優しく撫でる。
私が生きれるのも、半年を切ってあと
4ヶ月。
先生がくれた紫色のチューリップも、もう元気がない。
「まーなっ」
ニコニコしたお母さんが、病室に入ってくる
「おかあさん」
「愛菜〜、見て!今度4人でここに行かない?」
パンフレットを広げて指を指すのは
有名な旅館。
「お母さん、お医者さんに許可もらうから」
お母さん、無理してるよね
目の奥が泣いてるよ。
「ありがと、無理しなくていいからね」