先生〜ずっと貴方だけ〜
それから1ヶ月
私は何気ない日常を過ごして
矢野先生のことなんてすっかり忘れてた
担任の先生だけど、特別な感情もない
5月も終わりに近づいていて、梅雨の匂いが少しする
6時間目は国語で先生の声にうとうとしながら必死に前を向いてる私
ペシッ
「いたっ」
私の頭を後ろの席から叩く
「なにするの、小春」
山下 小春
「あんたが、うとうとしすぎてよく前が見えないっつーの!」
「へいへい」
小春とは小学校から友達でずっと一緒
無理しないで一緒にいれるからラク。
喧嘩も何度かしたことあるけど、別に大したことない喧嘩ばかりで…
次の日になればお互い忘れてるような感じ
「ほら、もうすぐ授業おわるからうとうとしてないでピシッとする!」
小春に命令されて嫌々背筋を伸ばす私
後5分で授業が終わる
時計を見てると1分も長い
キーンコーンカーンコーン…
「おわった〜〜フゥァ…」
少し大きめのあくびをして教科書をすぐさま片付ける