先生〜ずっと貴方だけ〜


ならないとわからない事


それを私は今経験してる。


こんな大切な事、気づかせてくれたお母さん、お父さんは私の最高で自慢の親だよ。


苦しくなんかない。
悲しくなんかないよ


動かなくても、涙も出る
少しだけど笑えるから。


「愛菜、お母さんとお父さん、今日泊まるね」


大きな荷物を私に見せて、真っ赤な目で微笑む

「今日はずっと一緒にいよう」

大きなお父さんの手が懐かしい。


よく一緒に手を握って歩いたね


「すみません、俺一緒にいてやれなくて」


すごく深いお辞儀をする先生を、お父さんが
良いんだよ。って先生をなだめる


お母さんも、気にしないで。と一言添えて。



「授業があるのでそろそろ…
愛菜、また明日な」


すっっごく温かい手。


分かるか分からないかって位の頷きを先生は理解して笑ってくれた


忘れないだろうな

この手の温もり。


私に手を振って病室から居なくなった先生。


頑張ってね


目を閉じてソッと心の中で呟いた。




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