君の笑顔を守る為なら私は。



そういえばどこかで聞いたことがある気がする



『幸せの後にはその分不幸がやってくる』




「…あ」




あぁ、なんでよ。

あと少しくらい、私のわがまま聞いてよ神様。

今まで何にもわがまま言ったことないじゃん

最後くらい、何事もなく過ごさせてよ。




「あれ…」



私が声を出したせいか、菜々もそれに気づいた様子





それ、とは、簡潔に言うと


『鳴海とあの女の子』


あの女の子、というのは、鳴海が心の底からの笑顔を向ける女の子だ



2人で仲良く歩く姿


傍から見れば、完璧にカップルだ


私と鳴海はあんな風にちゃんとカップルだったのかな、なんて。


あの2人はカップルじゃないのに



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