君の笑顔を守る為なら私は。
そう、鳴海がなぜ告白にOKしてくれたのかは分からないけど、付き合ってるって事実は変わりない
だったらその彼女っていう権利を握っていたい
自分がその権利を使えなくても、他の人に渡したくないんだ
「はぁ、ほんと不思議なくらい一途なんだから」
「でもね、最近思うんだ。鳴海の笑顔、やっぱ好きだなぁって。」
今は11月。白い息を見つめながら抑揚のない声で喋る
「はぁ?そんなの、好きな人に向けられる笑顔は良いに決まってるじゃない」
ちがうんだよ、ちがう。
菜々が言う"笑顔"じゃない