ひなたぼっこ~先生の、隣~【完結編】
「…まだそんな風に思っているんですか?」
とんっと妹尾に胸を押され、密着していた身体が離れた。
密着していた部分が、冷たく感じる。
「…」
真っ直ぐ、俺を見据える妹尾。
ドクン。
「私は私の意思で、教師になると決めました。今は大変ですけど、毎日が楽しいって感じるんです。目標にしている高橋先生が近くにいてくれて、生徒たちも色んな子がいるけど可愛いですし」
微笑みながらそう言う妹尾は、すっかり教師の顔だ。
「…そうか」
いつまでも気にしてるのは、俺だけか。
「高橋先生は、教師になったことを後悔してるんですか?」
「…え?」
逆に質問返しをされてしまった。
「さっき、言ってましたし…」
「あ…あぁ…」
妹尾に聞かれたんだっけー……