幼馴染はどこまでも俺様過保護

父と一緒に進めたカフェのオープン準備も終わり、なんとか来週オープンを迎える事が出来る。今日はアクセサリー&カフェ【LA-MIU】のお披露目会を兼ねて、気心の知れた人達をパーティに招待していた。

「おめでとう御座います。素敵なお店ですね?これ本社の皆からです」

林さんと匙さんがお花を持ってお祝いに来てくれた。

「ぅわー綺麗。ありがとうございます」

「もぅ蒼海さんが居ないから、お昼つまんないですよ?」と、ちょっと口を尖らせて言う林さん。

「なに言ってるの林さん?聞いてるわよ?営業の山下さんと付き合ってるんでしょ?何がつまらないんだか?」

林さんはバレちゃいました。と、笑っている。あれだけ合コンに行っていた林さんも、最近は全く合コンに行っていないようだ。好きな彼氏が居るなら、合コンに行く必要ないってとこだろう。

お店のドアベルが鳴り、ドアの方に目を向ける。

あっ!

「蒼海ちゃんおめでとう」

「澪ちゃんお帰り!」

イタリアに行っていた澪ちゃんが帰って来てくれたのだ。私達は久し振りの再会に抱き合い喜んだ。

「澪ちゃんひとり?亮さんは?」

「勿論一緒だよ!いま荷物を持って来てくれる」

再会を喜んでいると、痛い視線を感じる。

それは隼翔からで「澪、俺にはハグ無いのか?」と拗ねていた。

すると澪ちゃんは隼翔の扱いにも慣れたもので、「あー愛しいお兄様お元気でした?お会いしたかったですわ」と肩を叩いて終わった。隼翔は愛する妹の素っ気ない対応に愕然としていた。

プップップップッ
隼翔のマヌケズラ
笑える

そこへ亮さんが大きな荷物を持って入って来た。

「蒼海さんおめでとう御座います。これちょっと早いですけど」

亮さんがお祝いにとプレゼントしてくれた物は、クーハンに入った大きなクマのぬいぐるみ。受け取ろうとした私に澪ちゃんが慌てる。

「亮!蒼海ちゃんにそんな重たい物持たせちゃダメ!お兄ちゃんに渡して!」

澪ちゃんに言われて、「あっそっか!すいません」と謝り亮さんは隼翔へプレゼントを渡した。





< 105 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop