幼馴染はどこまでも俺様過保護

先月

『なんか元気無いね?蒼海ちゃん大丈夫?』

「うん…ちょっと熱ぽくて…食欲もあんまり無くてさ…風邪かな?」

『風邪?…ねぇ?生理はきてる?』

え?生理…
この前っていつだったけ…

『一度病院に行った方が良いよ?一人で行き難かったらお母さんに付いて行ってもらったら?』

え…?



そして病院で妊娠が分かった。


『ホント?おめでとう!お兄ちゃん凄く喜んだでしょ?』

「隼翔にはまだ話してないの…」

『え?なんで?』

話したら多分
隼翔は喜んでくれると思う
でも…
妊娠してる事が分かってら
私の動きは隼翔に制限される

今でさえ、遅くまでアクセサリーを作ってると『こんをつめるな、趣味の店なんだから』と言われてる。
ネット販売の方も好評で、在庫が殆ど無い状態になっている。ひとつひとつ手作りだから、一日に作れる数もしれてる。

ただでさえオープン準備で忙しいのに
今は…
まだ話せない

「澪ちゃん、隼翔にはまだ内緒にしときたいの…」

『どうして?』

「オープンまでに、作り溜めもしないといけないから…隼翔に話すと…」

『あーお兄ちゃんの事だから、心配して仕事させないかもね?』

「でしょ?だから…」

『分かった。でも無理しないでね?』

澪ちゃんありがとう
でも今は頑張りたいの
ママと私の唯一の繋がりだから

「ママを応援してくれるよね?」

私はお腹へ手をあて、お腹の中の小さな命に話しかけた。





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