恐怖ダイエット

小さな空き地のような場所へ出た。

草むらがドーナツ状になっているというのは、こういうことなんだ。

きょろきょろと清水さんの姿をさがしていると、


「う、うう……」


うなり声が聞こえた。

前のほうからだ。

ライトで地面を照らすと、なにかが横たわっている。


なにかしら?


と思ったら――。


「キャハハハハハ」


けたたましい笑い声とともに、地面からそれが浮いた。

次の瞬間、あたしの目の前に迫っていた。

骸骨だ。

青白い、骸骨の人間が、


「キャハハハハハ」


笑いながら、あたしにとびかかろうとしている。



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