鷹なし、ことり。
~~~~~~
「待てゴラァァアアア!!!!」
100mはリードしていたはずなのに奴はもう真後ろに迫ろうとしていた。
うーん…どうしようかなぁ
いきなり止まってみるのは…
ダメだそれは私にリスクがある。
殴る?足止めにもならんな。
うーん…どうしよう…!
そして私は思いついたのだ
身体を張らなくていいんだ
…先に着ついた方が勝ちなんだ。
私は不敵に微笑んだ
【タカside】
…?
さっきからことりの様子がおかしい。
いや、とはいっても多分誰も気付かない程度の変化だ
何が変わったかというと
まるで何か悪いことでも思いついたかのような…
って!!あ!!?
アイツ、絶対何か企んでやがる
まあ、大方俺が真後ろに迫った途端いきなり止まるとかそんなことだろう
だから俺は少し横にずれて確実に腕を掴めるような体制に入り、一気に間合いを詰めた。
サッカー部で鍛えた脚をなめんなよ?
俺が不敵に微笑んでいると奴が後ろを向いた。
ふっ、その手には乗らねえよ
俺は軽く横にジャンプをしてそれを回避した
次の瞬間だ。
奴はにこりと笑った。それはもう、誰もが振り返る程美しく。
そして奴は俺の名前を呼んだ
「
・
翼っ」
…は?つばさ…?
呆気に取られたのもつかの間、次の瞬間俺は発狂した。
「ぐあああっ!!!!?
お、おま、な、なにやって…!!!」
そして俺は電柱に思い切り顔をぶつけた
はは、こんなギャグ漫画みたいなことあるんだな
と思いきや自分の鼻から血が垂れてくることに気がつく。
…電柱に顔ぶつけたせいじゃねえよ。
アイツが…
ことりが…
スカート捲って俺にパンツ見せてきたからだよ!!!!!!!!
「…ふざけやがって…
ぶっ殺す!!!!!!!!」
俺はことりの後を全速力で追いかけたが、流石にことりを捕まえることは出来なかった