ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
「そうなんですか。しばらくいないのは、おれと一緒ですね」
わたしは首をコクコクと縦に振った。
これ以上この内容で何か言ったらポロッとボロが出てしまいそう。
「あきくん、いつから来る?今日は何も準備していないし、次の講習の後から来る?」
わざと話を逸らした。
「そうします。次の講習の後バイトあるんで、それが終わってからになるんですけど」
「うん、大丈夫よ。駅まで来てくれたら迎えに行くから」
あきくんは次の講習の後(正確にはその日のバイト後)にわたしの家の最寄り駅まで来て、わたしが駅まで迎えに行くということになった。
1ヵ月だけ、1ヵ月だけ、うん、きっとすぐ過ぎるはず──。