ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
あの時、触れられた彼の手の感触を思い出す。本当にあきくんは可愛くて素直で癒し系男子。
ドライブが終わった後、ご飯を食べに行き、ホテルに行った。
いつも通り、当たり前のようにセックスをする。
お酒は飲んでない。ヒデキさんは運転があるから当たり前だけど、今回はわたしも飲んでいない。
なんとなく、今日はお酒の気分じゃなかった。
でも、お酒が入っていなかっただろうか。今日はいつもより落ち着いた気持ちで抱かれた。
この人とわたしはやっぱり身体だけのラフな付き合いなんだ、と。
身体だけの関係に、今日みたいなプラスアルファのちょっとしたもの。
本当に楽な関係だ。
22時。
ヒデキさんと一緒にホテルを出て、駅まで送ってもらう。
待ち合わせした場所に車が停まる。
「じゃあ、またね」
そう言ってドアを開け、外に出ようと思った時、腕を引かれて唇を奪われた。すぐに離れ、腕から彼の手が離れる。
「また空いてる時に連絡するから。またね、あゆ」
車外に出て、開いたドアを少し勢いをつけて押した。