ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


傷がエグられる感覚がした。

急いでテーブルの上にあったリモコンを手に取り、テレビの電源を切る。

「あがったよー。あゆちゃんもシャワー浴びなよ」

上半身裸で、濡れた髪をわしゃわしゃとタオルで拭いている。

カオルがいつも着ているジャージはわたしのもの。

1年ほど前になんとなく買ったジャージがサイズが大きくて使わないから、カオルが来たときには貸している。

「うん、すぐ浴びるね」

プラスチックの3段ボックスからピンク色の部屋着を出し、浴室に向かう。




さっとシャワーを浴びて、部屋着を着る。

脱衣場から部屋に行くと、テレビを見ていたカオルがわたしを見る。

「あゆちゃん、おいで」

カオルに近づくと、腕を掴まれてベッドに座らされた。

わたしの髪はタオルで拭いただけだから、まだ半乾き。

でも、そんなのお構い無しみたい。

カオルの唇がわたしの唇に触れる。

舌が入り込んでくる。

優しいキスではない、でも、求められているって思う。


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