ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
わたしの方がきっと、ずっと、前に進めない。どうしたら幸せになれるのか分からない。
「ねぇ、あきくんはわたしを軽蔑する?」
はたから見たらただの尻軽オンナだ。
あきくんは首を横に振る。
「正直、あゆさんにセフレなんているなんて思ったことなかったからすごくビックリした。でも、あゆさんと一緒に過ごしてきたからかな。あゆさんが悪い人とはどうも思えなくて」
ビックリした、か。それはそうだよね。
「あきくん、わたしもね、前に進む方法が分からないんだ」
だから、あきくんお願い。
「もし、わたしが前に進める方法が分かったら教えてね」
あきくんはコクンと頷いた。
抱きしめられたまま、いつの間にか眠ってしまってた。
あきくんとわたしの関係が少し歪んだ夜だった。