rabbit vanira
「俺ね、ヤンキーだったんだ。まぁそれは羽
咲も知ってると思うけど。なんせこの刺青
も見せたしね。」
「…はい。」
「親にも見捨てられて、毎晩遅くまで出歩い
ては喧嘩して。いくつもの族を潰して…社会
からどんどん孤立してた。有名な進学校に
言ったっていうのに、遊んでばっかだった
からね。」
「…」
「…ある日、あるひとつの族にあったんだ。
その族は『お前が欲しい』って、俺を誘っ
てくれた。今まで、一人でいた俺には仲間
がいなかったし、すっげぇ嬉しかった。だ
から、そのままそこに入ったんだ。それか
ら毎日楽しくって。でも、そんな時に要と
出会った。要は俺にないものを全部持って
て、キラキラしてた。そのキラキラに憧れ
たんだ。だから、俺は族に行かなくなっ
て…ずっと要の作った菓子を食ったり、自分
も作ったりしてた。要は今まで俺にはなか
った新しい世界をくれた。でも…」
突然、宇佐木さんの顔が曇る。
「それを気に食わなかったんだろう。総長が
俺に言ったんだ。『あいつとは縁を切れ。
そうじゃねーとあいつを殺すぞ』って。だ
から、俺は要と距離を置いた。それなのに…
あいつらは、要を殺そうとしたんだ。それ
を知ったから、俺は一人でその族を潰し
た。その時にその総長の左目を失明させた
んだ…あれは、後悔してる。その時についた
名前が…『白銀の狼』。」
ドクンっ…
心臓が波打つ。
「ほら、俺前にこの刺青を見せた時言ったじ
ゃん。『銀髪だった』って。そこから『白
銀の狼』だって。まぁ、それを更生させて
くれたのは優だったけど。」
やっぱり、宇佐木さんが…
「どう?嫌いになったでしょ?今でも生々し
く覚えてる。総長の目を潰した感触を。」
怖い。
宇佐木さんが怖い。
でも、私は…
「嫌いに、なんて…なってないです…」
「え…?」
咲も知ってると思うけど。なんせこの刺青
も見せたしね。」
「…はい。」
「親にも見捨てられて、毎晩遅くまで出歩い
ては喧嘩して。いくつもの族を潰して…社会
からどんどん孤立してた。有名な進学校に
言ったっていうのに、遊んでばっかだった
からね。」
「…」
「…ある日、あるひとつの族にあったんだ。
その族は『お前が欲しい』って、俺を誘っ
てくれた。今まで、一人でいた俺には仲間
がいなかったし、すっげぇ嬉しかった。だ
から、そのままそこに入ったんだ。それか
ら毎日楽しくって。でも、そんな時に要と
出会った。要は俺にないものを全部持って
て、キラキラしてた。そのキラキラに憧れ
たんだ。だから、俺は族に行かなくなっ
て…ずっと要の作った菓子を食ったり、自分
も作ったりしてた。要は今まで俺にはなか
った新しい世界をくれた。でも…」
突然、宇佐木さんの顔が曇る。
「それを気に食わなかったんだろう。総長が
俺に言ったんだ。『あいつとは縁を切れ。
そうじゃねーとあいつを殺すぞ』って。だ
から、俺は要と距離を置いた。それなのに…
あいつらは、要を殺そうとしたんだ。それ
を知ったから、俺は一人でその族を潰し
た。その時にその総長の左目を失明させた
んだ…あれは、後悔してる。その時についた
名前が…『白銀の狼』。」
ドクンっ…
心臓が波打つ。
「ほら、俺前にこの刺青を見せた時言ったじ
ゃん。『銀髪だった』って。そこから『白
銀の狼』だって。まぁ、それを更生させて
くれたのは優だったけど。」
やっぱり、宇佐木さんが…
「どう?嫌いになったでしょ?今でも生々し
く覚えてる。総長の目を潰した感触を。」
怖い。
宇佐木さんが怖い。
でも、私は…
「嫌いに、なんて…なってないです…」
「え…?」