rabbit vanira

私が目覚めたのは、なぜか学校の保健室の


ベッドの上だった。


｢ど、して…ここに…｣


まさか…さっきまでのは…夢っ！？


まさかの夢オチだったの！？


そんなふうに悩んでいると…


｢起きた？｣


｢え…？｣


シャッ、とカーテンが開く。


｢え…宇佐木さん？｣


んー。


さらに悩む。


さっきまで、宇佐木さんのお店にいて、


で、気を失って…


そして、いつの間にか学校の保健室で寝て


て…なぜか宇佐木さんがいて…


ダメだっ！混乱してる！


｢びっくりした？｣


｢…はい。あの、私はなんでここに？｣


｢いや…俺の家に連れて帰っても良かったん


だけど…｣


ぎしっ…


宇佐木さんがベッドに腰掛ける。


｢え…？｣


顎を持ち上げられ、指先で唇をなぞられる


｢多分、理性を保てずに襲っちゃうよ。｣


｢！｣


ゾクゾクしてしまう。


｢なーんてね。｣


イタズラに笑う宇佐木さん。


｢実はさぁ…羽咲、学校抜けてきたって言っ


たじゃん。さすがに、まずいよなぁと思っ


て…俺のツテで保健室にいたってことにして


もらったんだ。｣


｢そうなんですね…｣


｢ありがとう。羽咲。｣


｢え？｣


｢ずっと後ろめたいと思ってた。俺みたいな


やつが羽咲の隣にいていい訳ないと思って


た。でも、手放したくなって。なんか、心


が軽くなった気がする。ありがとう。｣


｢…はい！｣