rabbit vanira
私たちはホテルのレストランに来た。


「ごめんね。なんか、もっといい洋服着てく


ればよかった…」


「うんん。可愛いよ。最高に。」


「!…ありがとうございます。」


しばらく食事を楽しんだあと。


宇佐木さんが言う。


「ねぇ。」


「なんですか?」


「…まだ俺の事ちゃんと好き?」


「は、はい…?」


「じゃあ、これ…」


手渡されたのは


「鍵…?ホテルの?」


「うん。このホテルの最上階の部屋。」


「どうして…これを?」


「15分後。俺と本当に結婚してくれるなら、


来て欲しい。」


「…」


そう言って宇佐木さんは席を立つ。
< 164 / 175 >

この作品をシェア

pagetop