rabbit vanira
「羽咲。大丈夫?」


「うん。」


「どうして倒れたの?」


「宇佐木さん。甘い香りがするの。」


「うん。」


「それで、ある程度の距離を保っていたんだ


けど…」

「近づかれちゃったんだ…」


「仕方ないよ…そもそも、こんな体質なのが


悪いんだし…」


「でも、羽咲だってなりたくてなってる訳じ


ゃないじゃん!」


「でも…やっぱり、パティシエとして、許せ


なかったんだと思う…」


私があの時、お店の前に行かなければ…


宇佐木さんと会わなければ…


そんな後悔が募る。
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