rabbit vanira
「羽咲。」


「んー?」


「いきなり、甘いものを克服しようとしてた


けど…何かあったの?」


「…実はさ、昨日宇佐木さんに保健室に連れ


て行ってもらった時にね、宇佐木さんがお


兄ちゃんに見えたの。」


「だから、無理に好きになろうと?」


「んー。無理にっていうか…なんていうか。」


「羽咲。」


「なに?」


「無理してない?」


「え…?」


「お兄さんの傷を無理に埋めようとしてな


い?」


「無理しないでよ。またあの時みたいになっ


たら…私…っ」


愛菜は泣き始める。


「ごめん、愛菜…」


「いいの…大丈夫。」


「あたし焦ってたかも。ごめんね。」


「うんん。うちこそごめん。でも、本当に


羽咲が甘いものを克服しようとするなら、


うち応援するよ!」


「ありがとう、愛菜…」
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