rabbit vanira

恋の瞬間

「…」


頭がぼーっとした。


とりあえず、ブランコを漕いでみた。


熱された頭から熱が抜けていく。


風が気持ちいい。


ふと左を見ると、ブランコの上にブラック


コーヒー。


ブランコを漕ぐのをやめて、コーヒーを取


りに行く。


コーヒーを手に取り、プルトップを開ける


と、コーヒーの芳醇な香りが鼻をくすぐ


る。


それと一緒に、甘い香りがした気がした。


でも、それが嫌じゃなかった。


1口コーヒーを口に含むと、苦味とほのかに


甘みがひろがる。


「コーヒーを甘いなんて…感じた事なかった


な…」
< 38 / 175 >

この作品をシェア

pagetop