rabbit vanira
「…大丈夫?」


「は、い…」


「お友達ちゃんは?」


「委員会、で…」


「…だから1人でって…もっと危機感持ちなよ」


「すみません…」


「っ!…ちょっと待って。」


「え…?」


「手首。」


「あ…これは…」


「この傷。なに?リストカット…?」

「…」


バレてしまった。


一番バレたくない人に…


「何があったの!?」


「…」


「俺じゃ、力が不足…?」


「!それは違います!」


「じゃあ、なに?」


「…お話します。過去の事…」


私たちは、場所を移した。


宇佐木さんが、コーヒーをくれた公園へ。


私は重い口を開く。


「…私は、兄を…殺したんです。」
< 47 / 175 >

この作品をシェア

pagetop