rabbit vanira
奥に進むと…


「宇佐木さん…っ」


「え…?羽咲?」


宇佐木さんは驚いたように目を見開く。


「どうして…ここに?」


「宇佐木さん…っ。私…」


涙が止まらない。


「羽咲…」


「私、宇佐木さんに謝りたくって…あんなひ


どい事言ってごめんなさい!本当は、嫌い


だなんて思ってない…別れたくなかった…」


「羽咲…」


「今更、付き合って欲しいなんて図々しい事


は言いません。でも…大好きでした…!」


一生懸命に笑顔を作る。


私、ちゃんと笑えてるかな…?


宇佐木さんは黙っている。


「…じゃあ、言いたい事は言えたので…お邪魔


してすみませんでした。失礼します…」


私が裏口から出ようとした時…


「待って。」


腕を引かれる。
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