隣の部屋にフランス人

*

「やけい?」

「そう!きれいなの!」

「って何だ?」


あれからしばらく経って、
わたくし、川崎莉々は、
な、なんと、王子をデートに誘っています!今!まさに!


「夜景っていうのはー…」

何て言おうか?こういう時に英語できたらなー…

「あ、夜の電気」

「電気を見るか!楽しそう!」

あれ、大丈夫?伝わってる?

「そうそう。しかも、海の近くなの!」

「海の近くに電気?すごい!行く!」


っというわけで、王子とのデート…決定!


そもそも、なぜこうなったかというと…

さかのぼること、3日前のバイト中、唯花にこんなことを言われ…


「莉々、王子とどうなった?」

「何もー」

「彼女はいなかったにしても、
早くしないと誰かにとられるよ!あんなイケメン」

「私、女からガツガツいくのとか、やなんだよねー」

「莉々!あと一か月でクリスマスだよ!」

「は!!!!」

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