隣の部屋にフランス人


目を閉じる暇もなかった。
本当に一瞬で、
頭が真っ白になった。

それと、一応、ファーストキス…なんだけど。


「え、え…?」

まず、何から聞いたらいいのやら…

私が顔を真っ赤にして
慌てているのに
王子は真剣なまなざしを向けてきた。

そんな真面目な顔…かっこよすぎて…
心臓爆発する。


「リリーは俺のこと好き?」

「へっ?!」

な、何?急にぶっこんできた!

「え、えっと…」

こうなったら、言うんだ、私!

今日はどっちみち言うという予定だった!

今、王子から聞いてくれてる!

これはチャンス。

「え、えっと、す、好き…か、もね…」

「俺も。リリーが好き」

あれ?これはどういうことだ?

「俺、リリーのこと大好き」

「どういう意味?」

「どういうって…リリーとキスしたい」
< 63 / 104 >

この作品をシェア

pagetop