君の隣で


「…食べてくれますか?」



「いいのか?」



「はい、もちろんです。



市本さんのために作ったんですから。」



そう言うと、市本さんは本当に嬉しそうな顔をした。



「俺には作らないって言ってたのに…?」



それはいつかの昼休みの話だろう。



「そんな嫌味言ってるとあげませんよ?」



「ごめん。」



市本さんは慌てて謝る。

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