君の隣で
「それは、俺のせいじゃない。
向こうは振られる覚悟で告白してきたんだろ?
中途半端な優しさを持って曖昧でいられる方が俺は辛い。
だから、ちゃんと断ってるんだ。」
はっきりとした声で市本さんは言う。
「言われてみたらそうかもしれないですね。
…でも、そんなんじゃいつまでたっても料理してくる人見つかりませんよ?」
遠慮がちに言ってみる。
「これからは相澤に頼むから大丈夫。
というか、俺に告白してくる女の子たちは素を見せてくれないんだ。」