再会は、健康診断で。
この歳まで未経験とか痛すぎるとは思うし、そういうことに興味はあった。でも初恋をこじらせまくってる俺は、多分西川以外は無理なんだと思う。
だから、がんばらなきゃな。真面目に落ち着いていこう。
もう一回熱いシャワーを浴びた俺は、浴室を出て身体を拭いてTシャツとスウェットを着る。
髪を拭きながらバスルームを出て、ソファに座っていた西川の隣に座る。
西川の顔、なんか恥ずかしくて見れない。本当に落ち着け、俺。
落ち着かなきゃと思いながらも、隣にいる西川と腕が触れ合っていてドキドキして仕方がない。
良かった、パーカー着てくれてて。素肌だったら耐えられなかったな。
「平根も、髪乾かしたら」
沈黙に耐えられなくなったのか西川がそう言ってくれるけど髪、短いしこの時期はいつも自然乾燥だ。
西川のことを見れないまま、それを伝えると西川がドライヤーを片づけてくれようとして立ち上がった。
俺は慌ててその手を掴んだ。隣にいると心臓が壊れそうなほどにドキドキするのに、離れてほしくない。
「いいから、隣にいて。西川が隣にいるだけでやばいけど、いてほしい」
西川を見上げてそう言うと、西川は大人しく俺の隣に座り直してくれる。