再会は、健康診断で。
「西川、俺……西川のこと、やっぱり好きだ。ずっと好きだった。あの頃から変わらない優しくてちょっと怖がりな西川が好き」
俺の中にある今にも爆発しそうな想いを吐き出すように口にする。
これを溜めとくとろくなことしないからな、俺。こないだみたいなことになって西川に嫌われたくない。
近くに西川がいてなんとか理性を保ってるのも、その想いがあるからだ。
「理科室とか音楽室とか……ひとりで行けなかったもんな、西川」
気持ちを落ち着けようと、昔の話なんてしてみる。怖がっている西川もかわいかったな。そういうときは、必ず俺が一緒に行っていた。本当に、今思うとストーカーかってくらい西川にひっついていた。
「私のこと、脅かして泣かせてたくせに」
西川の言葉に俺は苦笑いする。たしかにそうだったな。あれは意地悪だったな。それにもちゃんと理由はあった。
「それはごめん。怯えてる西川がかわいくて。そうすると今みたいに俺の服掴んでくれたからさ」
今もだけど、それが西川に頼られているみたいでうれかったんだよな。すごいかわいいしさ。