再会は、健康診断で。
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目覚ましの音に意識が浮上して、目を開くと見慣れた天井が目に入る。
アラームの音が鳴り響くなか、俺はしばらく天井を見つめていた。
今日のこと、夢じゃないよな。
そう思いながらアラームを止めて身体を起こす。
俺、平根航は今日、妹が出産した病院で小・中学校の同級生と再会した。
驚いたように目を丸くして俺を見ていた西川のことを思い出して顔がニヤけてしまう。
綺麗なアーモンド形の潤んだ瞳に柔らかそうなぽってりとした唇。
アップにした髪から覗くうなじが色っぽかった。
やばいくらいかわいくなってたし、抱きしめたら柔らかくてなんかいい匂いがした。
西川かえは小・中学校の同級生で、俺の初恋の人だ。
好きな子ほどいじめてしまうなんてよく言うが、俺は西川によくちょっかいを出したり意地悪をしたりしていた。
あれは好きな気持ちの裏返し……反動形成なんていうらしいけどまさしくそれで、結果的に俺は西川に嫌われてしまった。