再会は、健康診断で。
「お前……まあ、いいか。相手が本気で嫌がったらちゃんとやめるだろうし」
高倉さんの言葉に俺はコクコクとうなずく。もう泣かせるのは嫌だと思っているから、それはもちろんそうだ。若干、自信ないけど。
かえも公衆の面前で抱きつくのはやめてとは言うけど、本気で嫌がってはないと思う。
頬を染めて俺を見上げる顔とか、本当にかわいくてやばい。
かえと会えるようになって、幸せいっぱいの俺に結城さんはニヤッと意地の悪い笑みを浮かべる。この人がこの顔するときって、ロクなことないんだけど。
「千紗から聞いたけど、かえちゃん同じ職場の年上の男にも口説かれてるらしいぞ」
「え!?」
あまりの爆弾発言に驚いて結城さんを見る俺に、高倉さんも結城さんの言葉を肯定するようにうなずく。
「俺も歩から聞いたな。かっこよくて落ち着いてて、お前とは正反対の人らしいぞ」
そういえば、俺がかえにどんな人がタイプなのか聞いたら落ち着いた年上の人って言ってたけど、まさかその人のことが好きとか?